- ニュースホーチミン
- 2022/05/10
経営塾第17期生の開講式を行いました。
2022年5月9日(月)ベトナム日本人材開発インスティチュート(VJCC)ホーチミン校にて、経営塾第17期の開講式が行われました。経営塾とは2009年に開始された日本式経営の研修で、10ヶ月間に渡りベトナム企業の経営者を育成するプログラムです。現在、ハノイで年2回、ホーチミンで年1回、ハイフォンで年1回の計4コースが行われており、これまで757名(会社数は495社)が学んでいます。
入塾申込書の審査と面接を経て、ホーチミン市の経営塾第17期生として、計27名の方が合格し、そのうち26名が24の企業の経営者兼管理職者であり、1名が外国貿易大学科学技術部の講師です。
今回の参加者は、約6割がゴム製造や電子部品産業等の裾野産業の方々で、約4割はIT、小売業等のサービス産業の方となります。
地域については、ホーチミン市から12名、ドンナイ省から6名、ビンズオン省から5名が参加する他、中部(ダナン) から1名、南東部(ラムドン)、南西部(ドンタップ)にかけて様々な地域から参加者が集まりました。
年齢的には、24歳から54歳まで、平均年齢は35歳です。年長者の豊富なビジネス経験と若い参加者のエネルギッシュなダイナミズムは、本コース全体を通して素晴らしいケミストリーを生み出すこととなるでしょう。
本開講式に当たり、まず、VJCCホーチミン校のト・ビン・ミン支所長から経営塾17期のプロファイルにつき説明があった後、グエン・ティ・ヒエンVJCC所長からは、依然として厳しい社会情勢下においても、今日の開講式を様々な関係者のご協力のもとに開講できたことに感謝を述べると共に、この研修に参加できた機会をチャンスととらえ、自分自身のみならず、広く学んだことを社会に貢献してくれることを大いに期待している、と新塾生たちに対し、激励のメッセージがありました。
また本事業パートナーであるJICAを代表して、JICAホーチミン事務所の増田親弘首席駐在員からは、ここ2年近く続いたコロナウィルスのパンデミックの状況にも関わらず、経営塾の火を絶やすことなく、今日まで継続し成長させていることを嬉しく思うと共に、ウクライナ情勢やサプライチェーンの再編等で変化の激しい状況下でも経営塾生が柔軟に学んだことを活かして今後もベトナム経済を牽引していく存在になっていってくれることに期待が寄せられました。
また、主賓として、在ホーチミン日本総領事館の日下正寿首席領事は、日本の岸田文雄総理大臣が4月下旬にベトナムを訪問された件を踏まえ、日本とベトナム両国の関係性が今後ますます強固となっていくこと、コロナ禍でも好調なベトナム経済に期待し、日本企業の対ベトナム投資意欲がますます高まっている点などを紹介し、こうした状況下、日本式経営の知見をもつビジネス人材に対するニーズが非常に高く、経営塾に大いに期待している、と祝辞を述べて下さいました。
ベトナム側からは、経営塾の卒業生を代表し、経営塾第6期生のダン・バオ・フアン氏から祝辞を頂きました。同氏は南部経営塾卒塾生で結成している、「南部経営塾クラブ」の副会長を務めています。同氏は、経営塾に参加したことで、その後のビジネスに対する視野が広がり、仲間も増え、ビジネスチャンスが大いに増えたことに大変満足している、と自身の経験から、この貴重な機会を無駄にせず、自分自身ならびに社会のために役立てて欲しい、と新塾生を激励しました。
これらの祝辞に対し、第17期生それぞれが来場者に紹介された後、同期生を代表し、肥料会社を経営するトラン・ドゥン氏から返答スピーチがありました。同氏は、参加者は各自、普段は自分たちの会社でリーダーとして活動しているが、経営塾では同期の塾生たちと上下関係なくフラットな関係で学び合えるという点が大変新鮮であり、ワクワクしている、この貴重な機会を無駄にすることなく、しっかり真面目に学んで行きたい、と今後の塾生生活への期待と抱負を述べました。
最後に、VJCCプロジェクトの唐澤チーフアドバイザーより、閉会の挨拶として、経営塾生間の切磋琢磨と協力が、ベトナム産業界全体の競争力強化、外部環境の変化に柔軟な体制の構築に繋がること、こうした取り組みを通じて得られる成果を積極的に社会と社員に還元することで、経営塾企業の活動が広く「ブランド」としての価値を持ち、企業にとっても市場拡大に繋がる点に期待が寄せられ、改めて、関係者一同に対し、引き続きの支援を依頼し閉会となりました。
最後に、参加者全員で記念撮影を行い、簡単な歓談を挟んだ後、第17期生たちは初回のプログラムである、戸田長作講師による「Build Today for Tomorrow」(オンライン授業)に参加しました。本講義は5日間を通し、終日行われます。新塾生たちは、今後約10か月間、様々なプログラムを通し、日本式経営をしっかり学んでいく予定です。
VJCCでは引き続き、日越両国に資する経済人材の育成を推進していきます。